パパ半育休からの時短なう

育休を取りながら一部働く、半育休とはなんぞや?なブログです。

育休中はどれくらい収入が下がるのか?育児休業給付金と手取り月給を比較

 

こんにちは。4月で育休が終わり、5月からぬるっと復帰した橋本です。

1月の半ば(13日)から4月末までの育児休業期間だったのですが、先日ようやく、初めての育児休業給付金が振り込まれました!

2ヶ月分、1月13日〜3月12日の分の給付金の振込が4月21日。少し期間を置いての給付となります。

金額については、あらかじめハローワークのサイトなどを見ていて計算式をなんとなく知ってはいたものの、実際に給付金が入って、改めて自分で確認してみたりしました。

 

そこで今回は、育児休業給付金の金額がどのように算出されるのかと、それが、育休前の手取り給与金額と比べてどれくらいなのかを解説します。

「育休は取りたいけど、どれくらい収入が変わるのかよくわからない……」という方も、おそらくけっこう多いのではないでしょうか。そういった方の不安を取り除く材料になれば幸いです。

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育児休業給付金のざっくり計算式を理解する

まずは育児休業給付金のおおよその計算式を理解しましょう。

 

ざっくり説明すると、育児休業給付金のひと月あたりの金額は、

育休開始から半年 → 直近6ヶ月の給与額面金額の平均を2/3(67%)にしたもの

育休開始から半年以降 → 直近6ヶ月の給与額面金額の平均を1/2(50%)にしたもの

という感じです。育休の期間によって金額が変わります。

 

「6ヶ月の平均」というのは厳密には計算がちょっと違うのですが、それほど重要な点ではないです。脚注にもう少し詳しい式を書いておいたので、詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。*1

金額計算のポイントは、手取りではなく、額面の金額を基準にして計算するという点です。

具体的に、例を使って説明したほうがわかりやすいので、仮の給与明細をもとに解説してみます。

給付金は給与額面の金額を基準にして計算する

多くの会社では、月給から社会保険料や所得税・住民税が天引きされますよね。育児休業給付金が「給与額面金額を基準に計算する」ということは、そういったもろもろの天引き前の金額(=額面金額)を元にして計算するということです。

例として、以下のような給与明細があったとします。
(あくまでサンプルです。社会保険料などは仮でキリのいい金額を入れているので正確ではないです。)

 

表1:サンプル給与明細 

項目

金額

合計

基本給

300,000

340,000

(①額面金額)

残業代

10,000

住宅手当

20,000

通勤手当

(※定期代を按分など)

10,000

健康保険料

15,000

70,000

(③控除金額)

厚生年金保険料

28,000

雇用保険料

1,000

所得税

6,000

住民税

20,000

③手取り収入(① - ②)

270,000

 

給与明細の額面上は、基本給に残業代、住宅手当などが加算され、会社から従業員に支払われる金額が決まります。これが額面金額(①)です。

しかし、その全額が従業員の手元にやってくるわけではありません。

健康保険・厚生年金保険といった社会保険料、所得税や住民税といった税金が、給与支払いのタイミングで控除(減算)されます。控除後の金額が手取り収入(③)です。

育児休業給付金は、額面金額をもとに計算します。上の例で言うと、③の270,000円ではなく、①の340,000円をもとに計算するということです。

 

例えば、2017年1月から育休に入ったとしましょう。直近6ヶ月の①額面金額と③手取りが、以下の表の通りだったとします。(金額の増減は、残業代で変わっている、という感じ)

 

表2:直近6ヶ月額面・手取りサンプル

額面金額

手取り金額

2016年7月

340,000

270,000

2016年8月

350,000

280,000

2016年9月

335,000

265,000

2016年10月

355,000

285,000

2016年11月

330,000

260,000

2016年12月

345,000

275,000

ここから給付金を計算してみます。

 

育児休業給付金の算出式で、額面金額のひと月あたりの平均を出すと、

342,480円

となります。

 

この金額に、育休が始まってからの期間によって、一定の料率をかけ、実際の給付金金額は以下のようになります。

 

表3:育児休業給付金金額

育児休業給付金金額

育休開始から半年(67%)

232,886

育休開始から半年以降(50%)

171,240

 

給付金をもとにした「手取り収入」はどれくらいか?

さて、ここまでで、育児休業給付金の金額はわかりました。

次に、育休中の収入のイメージをより具体的にするため、この給付金金額がそのまま手取りになるのか?ということを考えてみましょう。

先ほどの給与明細を思い出すと、給与額面金額に対して、税金や社会保険料の天引きがありました。

 

再掲:表1:サンプル給与明細 

項目

金額

合計

基本給

300,000

340,000

(①額面金額)

残業代

10,000

住宅手当

20,000

通勤手当

(※定期代を按分など)

10,000

健康保険料

15,000

70,000

(③控除金額)

厚生年金保険料

28,000

雇用保険料

1,000

所得税

6,000

住民税

20,000

③手取り収入(① - ②)

270,000

 
育児休業給付金は①額面金額、つまり天引き前の金額を元にしています。

であれば、そこからまた天引きされるのか?と思うかもしれません。

 

しかし、そうではないのです。ここがもうひとつの重要ポイント。

育休中は、社会保険料は支払いが免除され*2、さらに育児休業給付金は、非課税なのです。ですので保険料はかからず、所得税もかかりません。

住民税については、前年度分の住民税を1年通して支払っているので、育休中も支払いは続きます。ただし、翌年の住民税計算時には、育児休業給付金は所得として計算されません。

計算は世帯単位・年単位なので、単純に翌年度の住民税がゼロになるわけではないですが、だいぶ金額としては減るでしょう。

 

というわけで、先ほど計算した育児休業給付金をもとに、給与明細風に収入を表にしてみるとこうなります。

 

表4:育児休業給付金をもとにした手取り収入

項目

金額

合計

育児休業給付金

232,886

232,886

健康保険料

0

20,000

(控除金額)

厚生年金保険料

0

雇用保険料

0

所得税

0

住民税

20,000

手取り収入

212,886

 

育児休業給付金を、育休前の手取り給与額と比べてみる

さて、ここまでくれば、だいぶ「どれくらい収入が変わるのか」がイメージできたのではないでしょうか。

計算した、育休中の手取り収入金額を、手取り給与の平均と比べてみましょう。

先ほどの表をもとにしてみます。

 

再掲:表2:直近6ヶ月サンプル

額面金額

手取り金額

2016年7月

340,000

270,000

2016年8月

350,000

280,000

2016年9月

335,000

265,000

2016年10月

355,000

285,000

2016年11月

330,000

260,000

2016年12月

345,000

275,000

 

この表をもとに、2016年7月〜2016年12月の手取り金額の平均を出すと、

272,500円

となります。

育休前の手取りの平均と、育休中の手取り(給付金 - 住民税)の金額を比べると、こんな感じになります。

 

表5:育児休業給付金と手取り給与額の比較 

 

金額

育休前手取り平均給与に対する割合

育児休業給付金月額(育休開始から半年)

212,886

78.12%

育児休業給付金月額(育休開始から半年以降)

151,240

55.50%

育休前手取り給与平均

272,500

100.00%

 

社会保険料率などは基本給等の金額によって変わるので、「育休前手取り給与平均に対する割合」を一律にこれくらい、とは言えませんが、手取りで考えると給付金の計算式の「67%」「50%」よりは高い金額になるということはわかるかと思います。

 

さいごに:まとめと、育休中の収入が不安な方へ

今回のポイントをまとめるとこんな感じです。

  • 育児休業給付金は、給与の額面金額をもとに算出する
  • 育休中は社会保険料は免除され、育児休業給付金は非課税
  • 手取り収入で育休前と育休中の収入を比べてみることが大事

最初にも書きましたが、この記事の目的としては、「育休取りたいんだけど、収入がどれくらい変わるのかいまいちわからない」という方の不安を取り除くということ。

読んで、育休中の収入のイメージがクリアになったということであれば、うれしいです。

 

なんだかんだいっても、育休に入れば収入は下がります。

でも、具体的にどのようになるのか、あらかじめイメージできていれば、貯金を確認したり、生活費の見直しをしたりと、暮らし方を変えよう、ということを考えたりもできますよね。

育休取得を考えている方は、ぜひ今回の記事を参考に、自分が育休を取得したときの給付金がどのようになるか、計算してみることをおすすめします。

 

 

・・・と、ここまで書いたのは、あくまで育児休業中にいっさい働かなかった場合の話。

育休を取りながら働く、半育休だと、給付金に加えて会社からの給与も入ってくるので、収入は増えます。

もちろんあくまで育休中なので、フルタイム時のようには働けませんが、それでも給付金と給与が両方もらえるのはとてもありがたいです。

現在の制度では、誰でも、どんな仕事でもできることではないのですが、育児と仕事の両立の選択肢のひとつとして非常に有効な方法です。

そんなわけで、次回は、「半育休だと、育児休業中の収入はどうなるのか?」をまとめてみたいと思います。乞うご期待。

 

※そもそも「半育休ってなに?」という方はこちらの記事をどうぞ。

ysck-hashimoto.hateblo.jp

 

※参考:ハローワークインターネットサービス - 雇用継続給付

 

2017/05/22追記

育児休業給付金の料率(67% or 50%)について、「子どもが生まれてから半年」かどうかで決まる、という書き方でしたが、正しくは「育休が始まってから半年以内と、それ以降」でした。記事訂正しました。

*1:育児休業給付金の金額は、「賃金日額」×休業日数となります。「賃金日額」は、直近6ヶ月の給与額面金額を足し合わせ、180で割った数になります。便宜的に「半年=180日」として計算しているという感じです。一ヶ月未満の育休の場合も、休業日数に応じた給付金が給付されます。今回は「手取りの月給と比較して考える」というのがポイントなので、本文中ではひと月単位で説明しています。より正確に知りたい方はハローワークのページをご覧ください。

*2:ただし育休期間中に就労した場合は、雇用保険料は徴収されます。また育休中に「週1回、月曜は定例会議に出社」のような働き方で、定期的に就労しているとみなされた場合、社会保険料は免除にならない場合もあります