パパ半育休からの時短なう

育休を取りながら一部働く、半育休とはなんぞや?なブログです。

半育休だと普通の育休に比べて収入がどれくらい上がるのか

こんにちは。橋本です。

 

以前、育休中のメイン収入源である育児休業給付金がどれくらいの金額になるかというエントリを書きました。

 

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今回は、この内容にプラスして、半育休(育休を取りながら働く)だったら収入はどうなるか?というのを、具体例も出しながら説明したいと思います。

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半育休中の収入内訳

半育休では、育児休業を取得して育児休業給付金(以下、給付金)を受け取りつつ、通常より短い時間働いて、その分の給与も得る、というスタイルになります。

 

給付金は、育休前6ヶ月の額面給与を平均したものを基準にして、それを67%(2/3)とか50%(1/2)に割り引いた金額が給付されます。

割引率が67%か50%かは、育休が始まってからの期間によります。育休開始後半年までは67%で、半年以降は50%になります。

 

給与は、詳細は会社ごとに異なるかと思いますが、働いた時間に応じた金額が支給されるケースが多いでしょう。

 

給付金プラス給与ということで、場合によっては普通に働いているときよりも収入が増えたりするんじゃないか?と思うかもしれませんが、さすがにそういうことはなく、

 

・給付金がもらえる条件は、働く時間が「月80時間まで」

・給付金+給与の金額合計が育休前額面給与の80%を超えないように給付金が調整される

 

という仕組みになっています。

 

具体的な例で半育休の場合の収入を見てみる

 

イメージがわきやすいよう、具体的な例で説明します。

 

(1)育児休業給付金の金額

例えば、2017年1月から育休に入ったとして、その前6ヶ月の給与収入がこんな感じだったとします。

 

表1:育休前の収入

額面金額 手取り金額
2016年7月 340,000 270,000
2016年8月 350,000 280,000
2016年9月 335,000 265,000
2016年10月 355,000 285,000
2016年11月 330,000 265,000
2016年12月 345,000 280,000
平均 342,500 274,167

 

 

額面金額は給与金額+各種手当を足したもの、手取り金額はそこから税金など控除金額を差し引いたものです。内訳のイメージとしてはこんな感じです。

 

あとで育休中の控除はどうなるかも関係してくるので、なんとなくでいいのでイメージしていただければ。

 

表2:収入内訳

項目 金額 合計
基本給 300,000 340,000
(①額面金額)
残業代 10,000
住宅手当 20,000
通勤手当
(※定期代を按分、など)
10,000
健康保険料 15,000 70,000
(③控除金額)
厚生年金保険料 28,000
雇用保険料 1,000
所得税 6,000
住民税 20,000
③手取り給与(① - ②) 270,000


さて、表1のような給与の場合の給付金の金額はこうなります(細かい計算は割愛)。
 

表3:給付金の金額

育児休業給付金金額
育休開始後半年以内(67%) 229,461
育休開始後半年以降(50%) 171,240

(2)給与の収入をプラスする

そして、この育休期間中に会社で働いて、その給与が仮に15時間働いて40,000円だったとしましょう。

 

そうすると、収入は給付金+給与でこうなります。

 

表4:給付金+40,000円の給与収入

育児休業給付金金額 給与収入 合計
育休開始後半年以内(67%) 229,461 40,000 269,461
育休開始後半年以降(50%) 171,240 40,000 211,240

 

半育休だと、社会保険料と健康保険料、所得税が免除されるので、ここから差し引かれるのは住民税と雇用保険のみ*1。仮に合計で20,000円とすると、手取りはこんな感じです。

 

表5:控除後の手取り収入

給付金+給与収入合計 控除金額 手取り収入
269,461 20,000 249,461
211,240 20,000 191,240

 

ちなみにこの手取り金額を、育休前の手取り金額平均(表1を参照)と比較してみるとこんな感じ。

 

表6:手取り収入の比較

手取り収入 育休前手取り収入平均 割合
育休開始後半年以内(67%) 249,461 274,167 91%
育休開始後半年以降(50%) 191,240 274,167 70%

 

まああくまでサンプルの給与明細なので、ざっくりイメージではありますが、

 

半育休の収入を育休前と手取りベースで比べると、それほど下がらない(はず)

 

ということはわかるかと思います。

 

育児休業給付金に調整がかかる場合

 

次は給付金に調整がかかるケース。給付金+給与収入が、育休前の額面給与の80%を超える場合です。

 

たとえば、育休期間内に会社で働き、その給与が仮に、30時間働いて70,000円だったとしましょう。

 

この金額を給付金と合計するとこうなります。説明をわかりやすくするため、上段の、育休開始後半年以内のほう(給付金の率が67%)を例にします。

 

表7:給付金+70,000円の給与収入

育児休業給付金 給与収入 合計
229,461 70,000 299,461

 

まあまあの金額になりますが、前述した給付金+給与収入の金額上限を見てみるとこうなります。

 

表8:育児休業給付金の上限金額つき

育児休業給付金 給与収入 合計 上限金額
(育休前額面平均の80%)
229,461 70,000 299,461 273,984

 

この上限金額は、育休前額面平均金額の80%。

 

給付金+給与収入の金額が上限金額を超えているので、給付金と給与収入の合計が上限金額と等しくなるよう、給付金に調整が入ります。

 

表9:給付金+70,000円の給与収入(給付金に調整)

育児休業給付金
(調整後)
給与収入 合計 上限金額
(育休前額面平均の80%)
203,984 70,000 273,984 273,984

 

というわけで、単純に、給付金がもらえる上限80時間のMAXまで働いて給与をもらっても、そのぶん収入が上がるわけではないわけです。

 

最初の例と同様、住民税・雇用保険の控除金額を20,000円として手取りの金額を見るとこんな感じです。

 

表10:控除後の手取り収入

育児休業給付金
(調整後)
給与収入 控除金額 手取り収入
203,984 70,000 20,000 253,984

 

そしてこれを育休前の手取り収入と比較してみるとこんな感じになります。

 

表11:手取り収入の比較

育児休業給付金
(調整後)
育休前
手取り収入平均
割合
253,984 274,167 93%

 

あくまでサンプルデータではありますが、半育休である程度給与収入があると、育休前に比べて収入はそれほど下がらない、というのがわかるかと思います。

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半育休の注意点

これまで見たとおり、半育休で育休中も仕事をすると、収入の面では、だいぶダウンの幅を抑えられます。

ただし、注意点もあります。僕が重要だと思うのは以下の3点。

 

(1)育休開始直後から毎月支給されるわけではない

しかし、家計管理の面では注意が必要です。給付金は通常、2ヶ月に一回の支給*2。しかも初回の支給は育休開始から2ヶ月後なので、育休開始直後に限って見れば、収入は間違いなく下がります。

 

言うまでもなく、子どもが生まれるといろいろと出費もかさむので、育休が始まる前からある程度蓄えを持っておいたほうがよいでしょう。

 

(2)半育休で働く時間を都合よく増やせるとは限らない

現状の育児休業の制度だと、育休中の就労はある程度限定的な条件でのみOKとされています。具体的には、突発的な業務や、属人的でどうしても当人が対応しなければならないものなど。

 

なので、業務によっては、そもそも育休中に仕事をするのが難しい、となる場合もあります。会社としっかり話し合っておく必要があるでしょう。

 

(3)半育休もあくまで育児がメイン!

最後に一番重要な点は、半育休も育児休業中であり、あくまでメインは家事・育児だということです。

 

せっかく育休をとって子どもとパートナーに寄り添う機会なのに、収入を気にして仕事にばかり気を取られていては本末転倒。

何に重きを置くか、しっかり考えて、育休を意味のあるものにすることが大事だと思います。

 

さいごに

 

だいぶ長くなってしまいましたが、僕個人としては、もっともっと男性の育休が普及して欲しいと思っています。

 

しかし育休中の収入ってどうなるの?というのはなかなかイメージがわきづらいもの。収入面の不安で育休を取る決断をなかなかできない、という人もいるでしょう。

この記事がそういった人の不安を払拭する材料になれば何よりです。

 

ではでは!

 

■そもそも半育休って何?という方はこちらもどうぞ

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*1:住民税は前年度の所得をもとに金額が決まりますが、育児休業給付金はその際の所得から控除されるので、翌年度の住民税がだいぶ下がります。

*2:申請を毎月行えば、1ヶ月ごとで支給されるらしいのですが、その申請を行うのは人事担当なので、実現したければ調整が必要です。2ヶ月に1回では厳しい、ということであれば相談してみるのがよいと思います。