「なぜ、うちの夫はゴミ出しはするのに新しいゴミ袋をセットしないのか?」という話
こんにちは。橋本です。
先日会社で、現在育休中で近々復帰予定のスタッフを集めて「復帰の不安を解消しよう」というイベントを開催しました。
今日は会社にて、近々育休から復帰する予定のスタッフを対象に「復職後の仕事と生活について考えてみよう」というミニイベント(保育つき)。
— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2018年2月17日
育休復帰経験のある先輩スタッフと座談会、ワークショップなどやっておりますー! pic.twitter.com/r3ogtU4ndU
イベントでは「復帰したあとの家事育児に、夫にどうやって協力してもらうか」みたいな話も出たのですが、その中で、あるスタッフが言いました。
「うちの夫、ゴミ出しはしてくれるんだけど、新しいゴミ袋をゴミ箱にセットしてくれないんだよね。ちゃんとそこまでやってほしいのに」
こういう、パートナーが(主に妻からみて夫が)家事をやってくれるのだけど、「そこまでやってその家事なのに、なぜやらないの?」みたいな話ってけっこうあると思います。今回はそんな話。
同じ「ゴミ出し」でも見えているものが違う
この話、わりとピンとくるところがあって、僕が
「たぶん、夫さんの中で、ゴミ出しという家事のなかに、新しいゴミ袋をセットするということが含まれていないんだと思いますよ。そのタスクに名前がついていないので、やるべきことと認識できないのかも」
と言ったら、「なるほどー!そうなのか」と、驚きつつ納得していたようでした。
こういうケース、「もともと妻が家事全般をやっていて、後から夫が分担して一部やるようになった」という家庭でけっこうあるのではないかと思います。
それなりに若い世代であれば、夫も家事を分担して行う、ということ自体には抵抗がない、あるいは「やらなきゃいけない」と思っている男性も多いでしょう。
結婚を機に、あるいは子どもが生まれたことをきっかけに、それまでは妻がほとんどやっていた家事を夫もやるようになった、というケースはあると思います。
そういった場合、わかりやすく家事を分担しようとすると、「料理」「洗い物」「掃除」「洗濯」「ゴミ出し」といった具合に、名前のつけやすい単位で担当を分けますよね。
それはそれでいいのですが、ここで、最初にあったような問題が起こる場合があります。
つまり、「ゴミ出し」を担当として責任をもっているはずの夫が、新しいゴミ袋をゴミ箱にセットしない、という事象です。
妻からすると、「ゴミ出しはやるって言ってんだから、ちゃんとやってよ」となるでしょう。
しかし、夫の認識はこうです。「え、ゴミはちゃんと出してるじゃん」
たぶん、こんな会話が繰り広げられるのではないでしょうか。
妻「ゴミ出しはやるって言ったんだから、ちゃんとやってよ」
夫「え、ちゃんとやってるじゃん」
妻「新しいゴミ袋、ゴミ箱にセットしてないでしょ」
夫「え?新しいゴミ袋?なにそれ?」
妻「はあ?」
この状況での夫の頭の中を解説すると、「新しいゴミ袋をセットする」というタスクが、「ゴミ出し」という一連の家事行為の中に含まれていない。「ゴミ出し=ゴミ袋をゴミ箱から取り出して捨てに行くこと」みたいな認識なわけです。
悪気があるわけでも、サボっているわけでもないのです。やるべきこととして認識していない、というか認識したことがない。
なぜこういうことが起こるかといえば、まだまだ、家事を「自分事」としてしてきた経験が少ない男性が多いから、ではないでしょうか。
実家暮らしても、一人暮らしでも、総じて男性より女性のほうが家事のルーチンをしっかり回し、家事の全体を把握している人が多いと思います。
学生時代なんかは僕もそうでしたが、ゴミ箱に袋はセットしてたけど、ゴミ出しごとにこまめに補充はせず、なんならゴミ箱もそんなに運用されず、毎日なんとなくゲットするコンビニの袋に適当に入れて・・・みたいな人も、特に男性にはいるのではないでしょうか。
そういう生活をしていると、ゴミ出しと一緒にゴミ箱に新しいゴミ袋をセットする、みたいなルーチンが身につかず、前述のような「ゴミ出し=ゴミ袋をゴミ箱から出して捨てに行くこと」みたいになるのではないかと思います。
見える化して、認識を合わせる
さて、本当に大事なのは、なぜそんな問題があるかより、どうすればそれが解決できるか。
今回のケースで言えば、「新しいゴミ袋をセットする」というゴミ出しの中のひとつの流れが、夫にとって見える化していないわけで、逆に言えば、それをひとつのタスクとして名前をつけ、目に見えるものにすればよいと思います。
「いま、ゴミ出しを担当してもらっているけれど、ゴミ袋を出して捨てに行くだけじゃなく、空いたゴミ箱に新しいゴミ袋をセットするということも、一緒にやるようにしてほしい。そこまで含めてゴミ出しとみなしてほしい」
と、率直に言ってみるのがよいのではないでしょうか。
そして、そのやりかたを実際にやってみて教える。替えのゴミ袋はゴミ箱の底に入れておくと手間が省けるとか、そういった細かいところまでていねいに伝えるのが大事だと思います。
「なんでやらないの?知らないの?」ではなく「自分はこうやって欲しいんだ」という伝え方がいいでしょう。
そして、この問題は当然ながらゴミ出しだけにとどまりません。掃除、洗濯、風呂洗いなど、分担しやすいメジャーな家事タスクのその中にも、細かい見える化ポイントがありますよね。さらにはそもそも「保育園に持っていくおむつに名前を書く」みたいな行為は、そういうことをしなければいけないということ自体、夫は知らないかもしれません。
そういったモヤモヤがあるのであれば、一度、細かいレベルで、家事でやっていることをばーっと書き出して箇条書きにして、共有するのがいいでしょう。
実際に我が家も、奥さんが2人めの育休に入るタイミングで、似たようなことをしました。
とても細かいレベルで、家事のやることのうち夫と妻のどちらが何をやるか割り当てられる「Yieto」というスマホアプリもあったりするので、そういったツールを使ってもいいかもしれません。
「Yieto:家事分担のモヤモヤを解消する」をApp Storeで
さいごに
こういった問題でストレスを感じている方(大抵の場合、妻側と思いますが)に知ってほしいのは、「相手にも悪気はない」ということです。
家事を分担することの必要性を知っている。そうしようという意志もある。でも、そもそも分担して対応すべきものの認識がズレている、という状態なわけで、その認識を揃えることが、まず前提として必要だと思います。
そんなわけで、ぜひ、夫に対して「家事育児、分担してくれてるけど、いまいちちゃんとやってくれない」という不満を持っている方は、「見える化と認識合わせ」をおすすめいたします。
ではでは!
■このブログと筆者の説明はこちら
■Twitterもやってます。よろしければフォローしてくださいませ!